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広く浅く、インドア趣味です。映画、料理などごちゃまぜ日記。 映画感想は劇場公開が終わっているものはネタバレオープンなのでご注意ください。
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プロフィール
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毛玉
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自己紹介:
好き
◆ファンタジー、サスペンス、ミステリー、和洋中の歴史・文化・芸術/ホラー開拓中
◆動物(モルモットなど丸いフォルムが特に好き)
◆料理は修行中
◆コショウ、ニンニク
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◆俺物語!! 1巻,2巻 (アルコ/河原和音)
いかつい容貌で女性人気ゼロ(男人気は絶大)の、不器用ながらもまっすぐな高校生剛田猛男の恋物語。
痴漢から助けてあげたことが切っ掛けで猛男と大和は付き合うことになるのだけど、二人の一途でウブな恋愛模様がすごく可愛くて微笑ましい。
猛男の友人にはイケメンで女の子からモテモテという砂川という幼馴染がいるのだけど、アンバランスなようでいてこの砂川と猛男との友情面も熱くてホロリときます。猛男が今まで好きになった女の子はみな砂川が好きで、しかも砂川はことごとく彼女らを振る……という出来事が子どもの頃からずっとあったようだけど(大和のこともはじめは砂川狙いだと勘違いしていた)、それでも猛男は一切ひがんだりせずにむしろ友人の恋を応援しようとしているところがいい人すぎて天然記念物ものだと思った。実際砂川が彼女たちを振り続けてきた理由というのも彼女らが陰で猛男の悪口を言いまくってたからというのだから、泣ける話っすね……。というか猛男はきっと今まで外見だけで女の子を好きになっていたんでしょうね。女を見る目皆無だったんだろうな。

登場人物が全体的にいい人たちばかりでドロドロしたところがないので、さわやかで安心して読めます。たまにはこういう胸キュンものもいいなぁ。


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◆ラン 森絵都
子どもの頃から大好きな作家、森絵都の作品。森絵都作品に登場する、世間の枠から少し外れているような、感受性が強く、普段は自分の心を閉ざして内向的なのにスイッチが入ると時折敵意をむき出しにして他人を拒絶しようとする、そういう気難しい感じの主人公象が自分のメンタルと近いような気がして、私はこの作家の本に一番感情移入ができます。
そしてそんな主人公が紆余曲折を経て最終的には前向きな気持ちをもって歩んでいく物語のラストに、励まされたり自分を見つめなおしていくことが多いです。

「誰が一番不幸なのか?」というような問いが、この物語では何回か投げかけられていたような気がしました。家族を一度に失って天涯孤独な身の上の主人公、環なのか。うだつの上がらない亭主とニートの子ども、寝たきり姑の介護を抱えた毒舌おばさんの真知栄子なのか。環は真知に対して「そういう愚痴が言えるのは家族がいるからこそ。あなたは恵まれている」と思っている描写があったけど、そうやって自分と他人で不幸比べをしているうちはきっといつまでも後ろ向きな感情からは逃れられないんでしょうね。。。としみじみ思いました。
自殺未遂から生還した真知も、「不幸なんてものを心のよりどころにしていては行き着く先は醤油一気飲み」と言ってたけど、本当にそうですよね。可哀想な自分を演じてそれに甘えているようでは、状況はなにも好転しない。

環はあの世にいる家族に会いたい一心でフルマラソンに挑むのだけど、トレーニングに励めば励むだけ、40キロというあの世への完走が近づけば近づくだけ、自分自身も強くなってあの世への執着が必要なくなっていく……というのが、皮肉というか、そんなマイナスな現象ではないのだけど、よくできているなあと思った。
朝ジョグを始めた時と久米島のマラソン大会のスタートラインに立った時との環の心情の変化を思うと、なんともいえない爽快さを感じます。

前向きで、とてもさわやかな気分になれる読後でした。


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◆勝手にふるえてろ  綿矢りさ

26歳、恋愛経験は中学時代の片思いだけ、オタク期間が長かったので一般社会にはどうも馴染みにくい……というなんだか耳が痛い感じの主人公設定が気になって読んでみようと思いました(笑)あと表紙のうさぎの写真が可愛かった。

オタク(だった)だけあって主人公のヨシカは妄想逞しいし思い込みも強いけど、他人の名を騙って同窓会を無理やり開いたりつわりだと嘘をついて会社を休んだり、無駄に行動力があってぶっとんでいてハラハラできました。そういう考えなしなところが一般社会に馴染みにくい所以だったりするんだろうか。
イチと比べたらニなんて月とスッポン並みにこき下ろしていたヨシカ。デートだって、自分はニの釣りに長時間付き合ってやったのにニは私のアニメイトにも付き合ってくれないし絶滅動物の話にも食いついてこない。だけどイチは私の振った絶滅動物の話にごく自然に乗ってくれて、私たちやっぱり気が合うんじゃないか……と浮かれているところへ、「きみの名前覚えてないんだよね」とさらっと告げるイチ彼。どん底に突き落とされたヨシカはそこでようやくニの愛情の尊さみたいなのを思い知るわけですが、その後も信じていた同期の女の子に裏切られていただとかつわり詐欺で会社を休んだりとか色々騒動の末、ニと仲直りして正式に(?)付き合うことに……ということでハッピーエンド。

散々な目に遭いつつもニが結局ヨシカを許して好きなままでいるというのが、すごいなこの男!と思った。いい意味なのか悪い意味なのか、26にもなって子どもっぽくて青臭いヨシカを「めずらしくて、気になる」みたいなとっかかりで好きになったようだけど、珍獣みたいな捉え方をしているんでしょうか。ヨシカ自身もニのことを「絶滅保護種の飼育委員」みたいに評してたし。
きっとこの先も似たような騒動を起こしそうなカップルだけど、ニは振り回されつつもこの珍獣系の彼女の世話を焼いていくのかなと思った読後感でした。




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