◆ブレア・ウィッチ・プロジェクト ★★☆
化け物をなにも出さずにあくまでシチュエーションだけで恐怖を表現しようとしてたのはすごくよかったし、ノンフィクションっぽい雰囲気はあったのだけど、逆にドキュメンタリーすぎてちょっと退屈だったなぁ。。。夜中に観てたせいもあるだろうけど、眠くなってしまった。
私は知らなかったんですが、公開当時はすごく話題になってたんですね。ウェブとも連携して、主人公三人を行方不明者としてHPに掲載していたりブレア・ウィッチ事件の年表を紹介していたりと、ノンフィクションであると思わせるような宣伝方法をしていたのだとか。きっとこの映画はそういう宣伝含めてひとつの作品なんだろうなぁ。ネタバレ(ノンフィクションではない)を知ってしまった状態で観ると、面白さや怖さがだいぶ減ってしまうように思う。
でもチープさは感じなかったし、フェイクドキュメンタリーとしては完成度は高いだろうなと思いました。
◆REC ★★☆
ただのゾンビ映画でしたよと……。主観カメラによる撮影だったので臨場感はあったけど、むしろそれ以外にウリがないんじゃあ……というくらい、やたらワーキャーしてるだけでストーリーはないに等しい感じ。
封鎖されたアパートが舞台、ということで閉鎖空間好きの私はシチュエーションに燃えた?けど、もうちょっとこう、脱出できそうな兆しを見せてくれてもよかったなぁとも思った。希望→絶望の落差というか、ストーリーにヤマとオチがほしいというか。せっかく「地下水道から外に出られる!!」という情報が出てきたのに、そこへ向かおうとするまでもなく全滅という。
でもお化け屋敷的にびっくりさせるシーンはけっこうあったので、ビビりな私はけっこうビクッとなっていた(笑)
◆REC2 ★☆
ストーリーは前作の直後、同じ場所からスタート。前回は一般人が逃げ惑っているだけでしたが、今回のメインキャラはSWATなのでゾンビとも互角に戦えてアクション要素も強くなるかな?と思ってたら普通にやられまくっていた。
そしてゾンビ化の原因はウィルス感染だと思っていたのが、実は悪魔憑きでしたという事実。え、ええ~……。神父が十字架でゾンビを封じ込めてたり尋問してたりといったエクソシスト的な要素が出てきた瞬間になんかすごく萎えてしまった。まぁ、確かに前作のラストでオカルトな部屋が出てきてたので、まるきり唐突でもないんでしょうが……。しかし悪魔憑きなのに噛まれることでウィルスに感染するだとか、ワクチンで治るだとか、そして悪魔の正体は芋虫だかエイリアンみたいな謎の生きもの?だとか、設定がごちゃごちゃしすぎてた。なんで悪魔なのにワクチンで治るんだ??と意味不明。
あと前作はテレビ局員が撮影していたので、「なにがなんでも全部撮る!!」という強引さがあっても納得できたけど、今回の撮影者はSWATと遊び半分でアパートに侵入した少年たちという、あまり必然性の感じられない設定。しかもSWATと少年たちとふたつの時系列で進んでいったのでなおさら不自然だったなぁ。時系列をわけるんなら、はじめから主観カメラじゃなくて三人称視点でよかったんじゃあ……?と思うけど、そうしたらもうRECじゃないよな……。
それから相変わらずキャラがワーキャー騒いで喧々諤々言い争いしているシーンが多くてちょっとうるさい……(笑)
◆のぼうの城 ★★★★☆
原作は未読。萬斎さん目当てで観ました。のぼうのヘラヘラしたアホっぽさ具合がよかった。萬斎ファンなので萬斎さんがいっぱい出て田楽踊ってるだけで満足な感じでした(ミーハー)。
石田光成はヒールというか、ヒネたところもあるけど漢気も感じられてよかった。歴史もので勧善懲悪というのはあまり好きではないので。
小勢対大勢というのは、弱小側がどういう軍略を用いて抵抗するのかというのが気になるところですが、この話は天才的な軍略ではなく、人情に訴える人望勝負だったので意外でした。のぼうもウツケだけどやるときはやるタイプかと思ってたけど結局軍略らしい軍略は使ってなかったし。注進に対して裏返った声で「ハイッ」と答えるなど、最後までへなちょこな感じでした。でもそうやって変にキレモノでなかったのがやっぱり魅力なんだろうなぁ。自由で自然体で、武士らしい肩肘張ったところがないからこその百姓からのあの人望なんでしょう。
水攻めのシーンで、泥だらけの土足で本丸に上がるのをためらっている百姓に対して、のぼうが自ら泥だらけになって上下の関係をぶち壊しているシーンが印象的でした。だからこそ、のぼうを撃たれたことで百姓たちもあんなに士気が上がって奮起したんだろうなぁ。やっぱり主従っていいなぁと思った(笑)